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10月15日発行
(社)山口県産業廃棄物協会会報
「さんぱいやまぐち60号」に下記の記事が掲載されました!
 
廃棄物追跡管理システム導入実証調査事業について
 
山口県環境生活部 廃棄物・リサイクル対策課
 
1  事業の目的
  廃棄物の不法投棄などの不適正処理が依然として県内各所で見られており、不適正処理の未然防止・早期発見を図り、県民の安心・安全を確保する観点から、県外の廃棄物排出場所から、県内の受入場所の輸送過程やリサイクル等の処理過程を監視・確認するためのシステムの導入が求められています。
このため、画像やGPS等のIT技術を活用した追跡管理システムの導入に向けた実証調査を実施し、今後システムを導入するための手法等を検証します。
     
2  事業の内容
  1. 実証調査事業は、「廃棄物追跡管理システム」を保有し、デジタル画像やGPS等のIT技術を活用したシステム運用に係る実証試験の実施経験のあるIT関連企業に委託して実証します。
  2. 実証調査は、やまぐちエコ市場広域静脈物流部会会員(物流関係企業を含む)のうち、調査に参画するリサイクル関連企業等の協力を得て実施します。
  3. やまぐちエコ市場広域静脈物流部会において、実証調査の手法や結果の評価、さらにシステム導入を円滑に進めるための手法等について協議・検討し、廃棄物追跡管理システムの導入手法をとりまとめます。
     
3  廃棄物追跡管理システムの内容等
  1. 廃棄物追跡管理システムについて
    「廃棄物追跡管理システム」とは、企業から排出される廃棄物を「画像データ」と「GPSデータ」の組み合わせによりインターネット上で適正管理するASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)システムです。
現場から送付される情報(画像やGPSデータ)はセキュリティ対策の講じられたサーバセンターに蓄積され、インターネット回線で廃棄物の輸送、処理等の状況をタイムリーに確認できます。
  2. カメラ付き携帯電話を利用したシステムの運用
    1.. 排出現場において、運搬する廃棄物の画像(積込み等)及びその地点のGPS位置情報及び時間情報をカメラ付き携帯電話で取得します。
    2.. 受入先(リサイクル工場等)において、運搬された廃棄物(荷下ろし等)の画像及びその地点のGPS位置情報及び時間情報をカメラ付き携帯電話で取得します。
    3.. 受入先(リサイクル工場等)において、処理される廃棄物の画像(処理機械への投入や埋立処分場等の状況)及び時間情報をカメラ付き携帯電話又はデジタルカメラで取得します。
    4.. 排出現場及び受入先(リサイクル工場等)で取得した廃棄物の画像及びGPS位置情報や時間情報をシステムサーバによりマニフェストと併せて一括管理します。
    5.. 排出事業者、輸送業者、処理事業者は、廃棄物の排出から処理までの情報を、インターネットを通じてパソコン上で把握し、適正処理を確認します。
県は、県外から県内に搬入された廃棄物について、排出、輸送、処理過程をインターネットを通じてパソコン上で把握し、適正処理を確認します。
  3. 現場でのシステム運用手順
    1.. 携帯電話にマニフェスト番号を入力します。(バーコードも可)
    2.. 携帯電話で廃棄物の排出等の現場を撮影します。(この時に、GPSによる位置証明と時間情報が自動的に画像に埋め込まれる)
    3.. 撮影後、画像データをサーバセンターに送信します。
  ※位置情報や時間情報は改ざんできない
  (位置と時間を証明)
  (三菱電機製の「COCO-DATES」サービスの利用)
  ・位置情報〜GPS衛星からの測位情報(緯度・経度)を使用し位置を特定
  ・時間情報〜気象衛星からの時刻情報を使用し時間を特定
       
4  今後の対応
  廃棄物追跡管理システムの導入手法を基に、平成19年4月からのシステム導入を進めるとともに、山口県循環型社会形成推進条例の改正によりシステム導入を制度化し、平成20年4月からの施行(システムの本格運用)を予定しています。
なお、本システムの導入により、本県への廃棄物(循環資源)の集荷や処理については、安心・安全であることを県外排出事業者も確認できることから、循環資源の広域集荷が拡大し、リサイクル事業等が推進されるものと考えています。

(システム導入企業を、やまぐちエコ市場で積極的にPRしていく予定)
       
 
廃棄物追跡管理システムについて
 
共英製鋼株式会社●山口事業所メスキュード部
       
1  目的
  山口県より県外から受け入れている廃棄物をGPS(Global Posishoning System:1970年代の前半から米軍により開発が開始され、現在地球を取り囲んで周回している27衛星からの電波により、いつでもどこでも高精度の三次元測位が可能な測位システム)管理により県外の排出場所からの県内の受入場所までの輸送過程やリサイクル等の処理過程を監視・確認するシステムの実証実験を行ないたいと依頼があり、山口県と「廃棄物追跡管理システム(産廃証明)」を保有するアースデザインインターナショナルと共同で携帯電話を利用した廃棄物のGPS管理を実験的に行なうことにしました。
このシステムは山口県外から山口県内に廃棄物を持ち込むときに排出元から処理施設までの輸送過程をGPS機能付きの携帯電話で撮影して、画像データ、場所及び時間を記録し、排出元から当社に廃棄物がきちんと届いているかを確認することができます。そうすることにより廃棄物の不法投棄などの不適正処理を未然に防止することができます。
       

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取り組み状況・成果
  当社で携帯電話を10台用意し、県外から当社へ廃棄物を搬入している代理店に協力をお願いし、9月末には本格的に運用を開始できるように準備をしています。携帯電話一つで管理することができるので収集運搬業者にも負担がかからないし、排出元様はオフィスにいながら廃棄物が処理工場まできちんと届いているかを確認できるので今回のシステムを説明し協力依頼したところ非常に評価が高く実証実験に積極的に参加してもらえることができました。
       
3  今後の展開
  現在はトラックによる輸送のGPS管理ということで進めておりますが、今後はJR貨物を利用したとき等のトラックとは別の輸送方法でも実証実験を行なって行こうと考えています。また、実際に運用してみてこのシステムできちんと管理できるのかを調査し、より良いシステムを構築し廃棄物管理をきちんと行ない、不法投棄等の不適切な処理が行なわれないようにしていきたいと思っています。
       
 
 
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